<黒煙創設>
当初、黒煙(黒煙赤灼合同政治会)は経済格差を是正し自由平等の世の中を創り出すという理念のもとに、同志を募って創設された。
しかし、創設時期、創設者共に文書焼失により不明である。
創設当時の様子については当時の会員による口述の文書化が進められ、現在、閲覧制限書庫に資料『黒煙ノ始リ』が収められている。
<軍の攻撃激化>
経済格差の是正という清く正しい理念を以て活動してきた黒煙であるが、三代目指導者の方針転換によりその理念は崩壊する事になる。
指導者交代についての詳細を記す文書は残っていないが、初代の事故死が黒煙に大きな衝撃を与えた事と黒煙の方針転換は無関係ではないと思われる。
頂点の交代により、それまで漸進的な改革を目指してきた黒煙は突然急進派に思想路線を変更する。
ミズホ軍は、黒煙の相次ぐ政府要人襲撃・殺戮(民間人を含む*資料『黒煙精神ノ成立チ』参照)からついに特殊部隊を編制するに至る。現在の第七特殊部隊である。
黒煙とミズホ軍の交戦は大きなものに限っても五回に及び、うち四回は死傷者を出す惨事となった。
最終的にこの争いの指揮は三代目から五代目指導者にまで継承され、死傷者は民間、政府、軍合わせて□□□□人に及び、一つの政治結社が関与した事件としては最大規模の被害を出すことになる。
我々黒煙はこの過ちを知り、二度と再び繰り返さぬ義務を負う。
現在では、指導者ゼロにより民間人、政府関係者及び軍人に対する殺人及び傷害の禁止が決定された。
<現在の黒煙>
この争いを終息に向かわせたのが、現在の最高指導者ゼロである。
もとは黒煙隊員ではなく、黒煙の内部崩壊(*詳細は別資料に記載)に際し優秀な指揮能力を発揮し隊員の信頼を買った。
合わせて、長期に渡り両者に多大な犠牲を強いてきた争いを終息に導いた手腕も評価された。
その後、五代目の引退に伴いゼロの六代目黒煙指導者という地位が決定される。
現在副指導者という高位を任されているラウ・リーはミズホと我々黒煙の戦いの間ミズホ軍に黒煙の諜報として入り込んでおり、終息と同時に自ら軍人としての地位を捨てて黒煙に忠誠を誓う。
その事実から、黒煙上層部と軍の一部に協調関係が築かれているのではないかという噂も飛び交っているが、真偽は定かではない。
<幹部の構成>
ゼロ
最高指導者。中央向かって右。
前述の通り。指導者に選ばれたものの、政治的思想は持たない。
自身の楽しみのために組織を動かしている節があるが、今の所隊員にゼロに対する不満が表出することはない。
殺人を嫌い、三代目から五代目の黒煙指導者を蔑視しているというラウ・リーの報告がある。
ただし、殺人嫌いは平和主義や理想主義の賜物ではないようだ。
混乱を好み、政治集団であった黒煙を自ら「悪戯集団」と呼び換えている。
ラウ・リー
副指導者。向かって右奥。
元はミズホ軍に所属していた。ただし、黒煙の諜報員としてである。
冷静沈着でゼロが暴走した際には諌める役割を持っている。
諜報部員の性か、自己の詳細については一切公開をしていない。
私見ではあるが、女性に好かれやすいようだ。
大栄
第一隊長。向かって左奥。
元は移動型サーカスの隊員だったという。
黒煙指導者交代後、「悪戯集団」と発信後に後述の尚貴と共に黒煙に迎えられた。
豪快で裏表の無い性格をしており、各部隊員から頼りにされている。
怪力を生かした悪戯を得意とし、少々頭の方は回らない為大抵尚貴かリーが作戦に忠告を加える。
大栄自身もその事には不満は無いらしいが、何故か指導者ゼロの助言には従わない。
私見ではあるが、それは正しい判断である。
尚貴
第二隊長。中央向かって左。
大栄と組んでサーカスに軽業師として所属していた。
彼女自身特筆すべき程の身体能力を持っている上に、軍師としての実力も兼ね備えているためリーに重宝されている。
また、無口だが隊員に対するケアは並以上であり、彼女への信頼が作り出す迅速かつ優秀な分隊行動は悪戯と逃走に最適化されている。
幹部唯一の女性。あまり話さず、間違われても訂正しないので男性だと思っている隊員もいる。
私見だが、訂正しない事に加え胸が無
間違われても訂正しないので男性だと思っている隊員もいる。
以上
